卒FITを迎えた我が家では、余剰電力の活用方法としてEcoFlow(エコフロー)のポータブル電源を導入しました。
導入の経緯と簡単な理由は以下の記事に記載しました。
今回はポータブル電源を導入するにあたり、同時に検討したDIY(自作)の蓄電システムを諦めた理由を書いてみます。
DIY(自作)蓄電システムへの憧れ
私自身、以前から自給自足とかオフグリッドという言葉には興味がありました。
ですのでYouTube等でDIY(自作)の蓄電システムを構築した方の動画を見て、いつも凄いなーと思っていました。
高価なメーカー製家庭用蓄電池と違い、導入費用も格安で、自分で必要なスペックの機器を選んで組み合わせられるのですから、ワクワクしますよね。
例えば以下のような100vも200vも出力できる大容量(15kwh)の蓄電システムでも、余裕で100万円を切る費用で導入できそうです。
メーカー製の家庭用蓄電池の場合には、このクラスになると200万円~250万円位が相場かと思います。
品名 | バッテリー容量 | 単価 | 数量 | 金額 |
ハイブリッドインバーター AC100V/200V | – | ¥249,998 | 1 | ¥249,998 |
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー 48V 100Ah | 5kwh | ¥189,999 | 3 | ¥569,997 |
総容量 15kwh 合計金額 ¥819,995
もう少しスペックを落として100v出力のみ、10kwhの容量で良ければ、50万円台もしくはもっと安く導入できると思います。
こちらもメーカー製の家庭用蓄電池と比べたら、半額程度で導入できるのではないでしょうか。
品名 | バッテリー容量 | 単価 | 数量 | 金額 |
ハイブリッドインバーター AC100V | – | ¥109,998 | 1 | ¥109,998 |
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー 12V 200Ah | 2.5kwh | ¥109,999 | 4 | ¥439,996 |
総容量 10kwh 合計金額 ¥549,994
商用電源(分電盤)に接続せず、オフグリッドというかポータブル電源のような使い方?をするのであれば、チャージコントローラーとインバータを別々に導入する方法もあります。
品名 | バッテリー容量 | 単価 | 数量 | 金額 |
MPPTチャージコントローラー | – | ¥55,998 | 1 | ¥55,998 |
インバーター AC100V | – | ¥34,699 | 1 | ¥34,699 |
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー 12V 460Ah | 5kwh | ¥279,999 | 1 | ¥279,999 |
総容量 5kwh 合計金額 ¥370,696
メーカー製家庭用蓄電池の導入費用については、以下の記事に記載していますので、気になるようであれば見てみてください。
上記の通り、個人的にはDIY(自作)の蓄電システムはとても興味や憧れがあったのですが、冒頭で記載した通り、結局はポータブル電源を導入しました。
以降、いろいろと記載しますが、要は私自身の知識レベル、技術レベルが現時点ではまだDIY出来るレベルまで追いつかなかったということになるかと思います。
DIY(自作)蓄電システムを諦めた理由
電気工事の資格が必要な可能性が高いこと
そもそもとして私には電気に関する知識のなければ、当然、電気工事士の資格もありませんでした…
詳しいことは未だに理解できていませんが、電圧が36ボルトを超える場合には電気工事士の資格が必要とか、設置型でないポータブル電源のような構成であれば、36ボルトを超えても資格は不要といったことを言っている人もいて、実際に資格が必要かどうか、グレーな部分もあるのかなと。
私がやりたいのは家の屋根に設置済みのソーラーパネルで発電した電気のうち、余剰電力のみをバッテリーに充電することです。
そうするとハイブリッドインバーターと家庭の分電盤を接続する必要があると思いますし、今あるパワコンからソーラーパネルの配線を外して、ハイブリッドインバーターにつなぐような作業も必要になる気がします。
上記の場合、どう考えても資格が必要な気がしますし、私の知識も足りませんでした(残念)
最終的に私が選んだポータブル電源であれば、基本的には家庭用の100vコンセントにプラグを接続するだけですので、資格が必要なわけもなく安心でした。
必要な機器、部材の選定が難しいこと
上で「自分で必要なスペックの機器を選んで組み合わせられるのが魅力」的なことを記載しておいてなんですが、裏を返せばどの機器を組み合わせたら最適なのか判断が難しいということです。
私の場合も、ほぼ知識0でしたので配線の種類や太さ、ブレーカの有無など、何を選んだらいいのかさっぱり分からずでした…
YouTubeなどで紹介してくれている構成をそのまま利用するのであれば、動画の通りやれば出来そうなのですが、自分の要望にあった構成にカスタマイズしようと思うと、そこで行き詰まってしまう状態でした。
ポータブル電源であれば、必要な機器は全てオールインワンで内蔵されているので、迷うことはありません。
売電できないこと
DIYで利用するハイブリッドインバーターでは、売電することが出来ないというのも私としてはネックでした。
国内で売電するためには、その機器がJET認証なるものを取得していないとけないみたいなのですが、Amazonなどで購入できるハイブリッドインバーターはJET認証はされていないようです。
ソーラーパネルで発電した電気を、すべてバッテリーに蓄電すればいいと思うかもしれませんが、消防法の関係で、家庭用蓄電池の最大容量は約17kwhまでとなっています。
我が家の太陽光発電システムは2.9kwしかない小規模のものですが、それでも昔調べたメモを見返すと1日の売電量は、一番多いときで16kw売電していたようです。
つまり条件がとても良い晴れの日が2日続いたとしたら、もう最大容量のバッテリーでも満充電されてしまうということになります。
売電できないとなると、それ以降に発電した電気はすべて捨てることになってしまいますよね…
卒FITを迎えて売電単価が下がったとはいえ、余って捨てるよりは売電したいというのが私の思いでした。
ポータブル電源の場合には、もともと設置済みのパワーコンディショナはそのまま稼働を続けますので、ポータブル電源が満充電されて、家庭でも使い切れない電気(余剰電力)がある場合には、これまで通り売電を継続することが出来ます。
まとめ
- DIY(自作)の蓄電システムに興味や憧れはあったものの、私自身の知識レベル、技術レベルが足りなかった。
- そもそも電気工事士の資格がない
- 知識不足で必要な機器や部材の選定ができない
- DIY蓄電システムで利用するハイブリッドインバーターでは、余剰電力を売電することが出来ない。
- 卒FITで売電単価が下がったとはいえ、余剰電力の売電は継続したかった
我が家の場合には以下の理由により EcoFlow(エコフロー)のポータブル電源 を導入することに決めました。
- 太陽光発電の規模が小さいこと
- オール電化ではなく、利用する電気の量がそこまで多くないこと
- ポータブル電源でも家庭用蓄電池と同じように余剰電力を有効活用できる方法を見つけられたこと
(自分でプログラミングすることで、すべての制御を自分で把握できること) - 全てオールインワンで必要な機器は内蔵されていること(工事不要であり、電気工事の資格も不要)
- 持ち運びできて、災害時にも有用であると思われること
DIY(自作)の蓄電システムを否定しているわけではありません。
どちらかと言うとリスペクトしています(知識があれば、いつかDIYで蓄電システムを作ってみたい)
ただ今、家族で住んでいる卒FITを迎えた普通の一軒家での利用用途としては、ポータブル電源のほうがあっているのかなと、判断しました。